第40回静岡県口腔インプラント研究会 記念講演会

第40回静岡県口腔インプラント研究会 記念講演会

春の気配をかすかに感じはじめた2月26日(日)、静岡市のホテルアソシア静岡において、『静岡県口腔インプラント研究会 設立40周年記念講演会』が、本邦における口腔インプラント治療のパイオニアである小宮山彌太郎先生をお迎えし、盛大に開催されました。
4年ぶりの現地開催(ハイブリッド形式)ということもあり、多くの参加者に会場にお集まりいただき、久しぶりの再会を喜び合うことができました。
冒頭、元日本歯科医師会会長であられる、大久保満男先生よりお祝いのご挨拶をいただき、
『過去をみて現在を知り、未来に生かす』をテーマに講演会がスタートしました。
まず初めの振り返り講演では山口陽道先生(浜松市開業)より『研究会の40年を振り返って ‐熱意の継承‐』との演題で、本会発足の経緯から、当時のインプラント治療を取り巻く環境など、多くの臨床例や懐かしい写真を交えながら、現在に至る変遷をお話しいただきました。
続いて、会長に就任された長谷川慶先生(浜松市開業)より『24年目の臨床とこれから』との演題で、重度歯周炎患者さんに対する包括的な治療の症例を通して、インプラント・クラウンブリッジ・自家歯牙移植・ダイレクトブリッジなど、天然歯の保存を重視した多様な欠損補綴の有効性を学ぶことができました。さらに本会の未来についても熱いメッセージをいただくことができました。

午後からの教育講演では、白鳥清人先生(駿東郡清水町開業)より『インプラント治療の過去、現在、未来』との演題で、インプラント治療における5つのキーポイント(Implant/Bone/Soft tissue/Abutment/Restoration)を、蓄積されてきた長年の経験などから、現在の臨床にどのように落とし込まれているかを、多くの臨床例で具体的にお示しいただきました。
そして最後の特別講演では、本会での講演が3回目となる小宮山彌太郎先生(東京都開業)より、50年を超える臨床経験に基づいた、長きにわたり患者からの信頼を勝ち取るために必要な心構えから、適切な診査・診断とそれに基づく治療計画の立案の重要性などをご教示いただきました。
特に、『患者の主訴を真摯に聴く姿勢、そして相槌』というメッセージには、改めて歯科医療従事者としての基本に立ち返ることの重要性を考えさせられる講演となりました。

そして来年の第41回講演会では『矯正とインプラント』をテーマに、北島 一先生(磐田市開業)、石川知弘先生(浜松市開業)そして日本矯正歯科学会臨床指導医・認定医であられる神谷貴志先生(浜松市開業)を演者にお迎えして開催を予定しております。
同時に、一般口演も募集いたしますので、多くの先生方にご参加いただき、活発なディスカッションの場となることを期待しております。

報告者 宮坂歯科 宮坂岳男

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